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大震災と「計画停電」

何しろすべてが経験のない、まさに未曾有の大惨事だ。まずはじめに今回の東北関東大震災で亡くなられた方々に心よりお悔やみ申し上げますとともに、被災され、避難生活を余儀なくされている方々に心からお見舞い申し上げます。福島原発の問題は、我々近県住民にも大きく影響するため、ニュースを戦々恐々としてみておりますが、確かに「想定外」の惨事であったとはいえ、おそらく建設する時は、ありとあらゆる「安全神話」でもって地域住民の方々を説得したであろうと考えると、今回の事態に対する東電の対応には首を傾げざるを得ません。
まさにチェルノブイリですね。私は甲状腺を専門としているのでチェルノブイリで起きたような、小児の甲状腺がんが数年後激増しないことを心から祈っています。何しろ、政府、東電には住民、国民に不利益であっても正確な情報を迅速に提供して欲しいと切に願います。また東電や原子力保安院の方々、大変だと思いますが、間違っても「撤退」などと口にしないでください。皆さんだけが頼りなんです。何にもないときはいいんです、こういう有事の時に仕事するのがあなたたちの本当の仕事ではないですか?もちろん現場で被爆を省みず、死力を尽くしてがんばっておられる方々がいっぱいいらっしゃるのも存じています。だからこそ、トップの方々には的確、迅速な専門的な判断をしていただきたい。

さて、東電といえば、14日から「計画停電」が始まりました。幸い私の家のある地区では停電はありませんでした。しかし同じ地区にある大学病院は「自主的」に停電したのです。非常に奇妙です。周りはどこも停電していないのです。なのに大学だけは東電の指定した時間、数十分まえから自家発電に切り替え、病院は最低限の機能を保ちましたが、研究棟は電力の供給なくすべてストップになりました。東電は結局この地域で停電を実行しなかったのに大学だけは停電となったのです。本日15日もまたそうでした。事務職員が言うには、「東電はいつ電力供給をストップしてくるか分からない、もし急にストップされたら、自家発電に切り替えるのに23秒かかるため、電子カルテや検査機器などが一斉にダウンしてしまい、混乱する。このため公表されている予定時間帯にあらまじめ「自主停電」する」のだそうです。また「この大学の電力供給システムはハイブリッドではなく、外部供給か自家発電かのどちらかしかないそうなので仕方ない」とのことなのです。
私たちは事務方に、「逆に言えば23秒あれば切り替えられるのであれば、せめて5分前に東電から停電の連絡をもらうようにすれば不要な「自主停電」は避けられるのではないか」と聞きましたが、事務方は「東電に言っては見たが、そのような個別対応はできない、と回答されたのので無理」とのこと。
それではそもそもこの計画停電は何のためにするのか?もともと当初は病院などには東電が発電車などを配備するといっていたのではないだろうか?「自主発電」でも燃料が必要で、不要な「自家発電」は燃料の無駄使いを生むことになる。。。

誤解のないようにいっておくが、不便は覚悟の上だ。「計画停電」で国家機能や、首都圏の交通機能が維持され、産業への影響がすこしでも緩和されるのであればいくらでも協力する。被災地でがんばっている人たちのことを思えばこんなことは大した負担ではない。いまこそ日本国民上げて協力するときだ。と、私は少なくとも思っているし、多くの人たちが賛同するものと思う。

しかしそれは「効果的」であるということが条件だ。

自家発電であっても、診療は制限され、患者さんも不利益を強いられている。つまり自家発電ではすべては代替できない。また研究棟はゴーストタウンだ、病院と異なり緊急電源は使用できないので、患者さんからの検体などのサンプルを貯蔵している冷凍庫などは毎日停電になり、一部サンプルが解ける危険性がある。精密機械は度重なる停電で故障するかもしれない。なにより全く仕事にならない。毎日計画が変わるので予定が立たないのだ。
大学病院というのは診療だけが仕事ではない、研究教育と業務は多岐にわたる。非常時なんだから研究とかいいだろといった意見には賛同しかねる。

それでも「計画停電」が必要なら仕方ない。甘んじて受けよう。しかしながら地域が全域停電でないのに病院だけ停電しなくてはいけない状況とは何なのだろう?。5分前の通告すら病院にできないという東電は、ではいったい何に電力供給を優先しようとしているのだろう?。普通は街灯や信号が消えたとしても、病院は電力が確保され、入院患者が安心して治療がうけられるように、また救急患者の受け入れがスムーズにできるようになっているのが「普通」の考え方ではないだろうか?少なくとも昨日今日は真逆だ。

かじりついても東電を説得できない事務方も情けないが、東電の方針が説明不足で全く理解できない。

明日は外来時間帯の朝早くから「自主停電」となる。さらに夕方から夜にかけての2回目の「自主停電」もあり
臨床、研究ともまともに仕事は出来ないだろう。むなしく機器のアラーム音が真っ暗な廊下に響くを聞くだけだ。
(文中の途中で言い回しが変わりました、ご容赦ください)。
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.16 2011 医療ねた comment2 trackback0

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ザスパ好きのderma
お世話になります。
大学も大変そうですね。被災地の方々に比べれば大したことではないのかもしれませんが。僕の場合、父が健在で元気なため、医師会からの現地派遣可能医師に登録してみました。
医師として何ができるかわかりませんが、もし派遣されることになれば精一杯頑張りたいと思います。
ひとりひとりの小さい支援が山となり被災地の方々に役に立つと信じています。
サッカーはもうしばらくお楽しみです。
2011.03.16 07:27
前橋太郎
先生、久しぶりのコメントありがとうございます。こんなことになるとは全く夢にも思いませんでした。対栃木戦の体たらくにがっかりしていた矢先の出来事でした。。あんなダメ試合でもサッカーを見られる幸せをこうなって改めて実感しています。さて、大学では今日もまた東電は2回目の停電はしないと公言し、メディアでも発表されたにもかかわらず、また再三の要請にもかかわらず、自主停電しました。まったく理解できません。街は煌々と灯りがついているのに、また大学だけがゴーストタウンになりました。自家発電の重油も不足してきているようです。誰かこの浪費をやめさせてほしいと切に願っています。
追伸、先生の博愛精神に頭が下がります。私も命令が出れば被災地に赴く所存です。
2011.03.17 00:25

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前橋太郎

Author:前橋太郎
前橋太郎(まえばし たろう)
某大大学院医歯学総合研究科 寄付講座准教授
日常診療における疑問をベンチで解決することを目指すphysician scientist。スローランとザスパクサツ群馬をこよなく愛する。

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